相続税の申告の期限
1 相続税の申告の期限と提出先
⑴ 申告の期限
相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行わなければなりません。
例えば、1月5日に被相続人が死亡してそのことを当日に知った場合は、その年の11月5日が申告期限となります。
月末である1月31日に被相続人が死亡してそのことを当日に知った場合には、11月30日が申告期限となります。
なお、申告期限が土日祝日だった場合には、これらの日の翌日が申告期限となります。
相続税の申告の期限を過ぎてしまった場合には、無申告加算税というペナルティが課されますので、申告期限は正確に把握することが大切です。
⑵ 申告書の提出先
相続税の申告書を提出する税務署は、被相続人の最後の住所を管轄する税務署です。
相続人の住所を管轄する税務署ではありませんので、注意が必要です。
2 相続税の納付の期限
相続税の納付は、上記の相続税の申告の期限と同様に、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行わなければなりません。
納付は、税務署でもできますし、金融機関でもできます。
自分で納税手続きをする場合には、白紙の納付書を税務署でもらってきて、必要な事項を記載し、納税することになります。
税理士に頼む場合には、税理士が納付書まで作成します。
相続税の申告書を税務署に提出すれば、税務署から納付書が送られてくると勘違いしていらっしゃる方も多いので、納付書は自分で取りにいかなければならない点に注意が必要です。
相続税の申告が期限内にできていたとしても、相続税の納付が期限までにできていなければ、本来の相続税に加えて、延滞税が課されますので、納税計画を事前に立てておくことが重要です。
3 相続税の申告に向けて早めにご準備ください
相続税の申告をするためには、法定相続人及び相続財産を把握した上で、相続税の計算をする必要があります。
法定相続人を把握するためには、被相続人の出生から死亡までの一連の戸籍を収集する必要があります。
戸籍は、それぞれの市区町村役場で取得することになりますので、本籍が移動している方は、戸籍の収集に時間がかかることがあります。
また、相続財産の調査や評価にも時間がかかります。
被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に相続税の申告をしなければなりませんので、できる限り早めに申告書の作成に向けて、行動を始めることをおすすめします。