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相続税の延納の要件

  • 文責:所長 税理士 武田彰弘
  • 最終更新日:2025年9月11日

1 相続税の延納が可能となる要件

相続税の延納の適用要件は、以下のとおりです。

①相続税額が10万円を超えること

②金銭で納付することを困難とする事由があり、かつ、その納付を困難とする金額の範囲内であること

③延納税額および利子税の額に相当する担保を提供すること

④延納申請に係る相続税の納期限または納付すべき日(延納申請期限)までに、延納申請書に担保提供関係書類を添付して税務署長に提出すること

以下、個別に解説していきます。

2 ①相続税額が10万円を超えること

各相続人が納税する相続税額が10万円を超えていることが必要になります(各相続人での判断になる点に注意が必要です)。

例えば、相続人がABの2人、相続税額の合計額が30万円の時に、遺産分割協議の結果、Aの納付する税額が21万円、Bの納付する税額が9万円となった場合には、Aのみが延納の申請ができる事となります。

3 ②金銭で納付することを困難とする事由があり、かつ、その納付を困難とする金額の範囲内であること

相続税の支払いが困難な事由があるか否かは、相続により取得した財産だけでなく、相続人が固有に持っている財産を合計しても、なお相続税の納付が困難となる事情が必要となります。

延納が認められる金額の計算方法は、以下のとおりです。

延納許可限度額=納付すべき税額-現金納付額

「現金納付額」は、①納期限において有する現金や換価が容易な財産の合計額から②相続人とその親族の3か月分の生活費と③相続人の事業の継続のために当面必要な運転資金を引いた残額で求めることができます。

この判断は、専門家でないと難しいため、必ず税理士に確認をするようにしましょう。

4 ③延納税額および利子税の額に相当する担保を提供すること

延納許可限度額に相当する担保を提供する必要があります。

担保として提供できる財産としては、以下のとおりです。

①国債や地方債

②社債その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの

③土地

④建物、立木、登記される船舶などで、保険に附したもの

⑤鉄道財団、工場財団など

⑥税務署長が確実と認める保証人の保証

5 ④延納申請に係る相続税の納期限または納付すべき日(延納申請期限)までに、延納申請書に担保提供関係書類を添付して税務署長に提出すること

相続税の納期限は原則として、「被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内」とされているため、例えば、令和7年11月13日に亡くなった場合には、令和8年9月13日が納期限となります。

そのため、この期限までに延納申請を行う必要があります。

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